筋トレ部

私が筋トレに励む理由。

 平日朝の出勤前と休日の朝。健一さんは週2回ジムに通い、マシンを使った筋トレに励んでいる。いまではベンチプレスで80kg上げると言う。

<健一さん本人のベンチプレス>

「2020年の5月に再開しました。その時は40kgがやっとでしたが、過去の自己記録70kgも更新。85kgを上げたこともあります」
 トレーナーは付けずに、自分で調べてトライするのが健一さん流。
「ジム費用を抑えるためですよ(笑)。動画サイトなどを自分で調べてやってみます。ダメなら違うやり方を試したり。週2回のトレーニングだとどうすれば効果的か、なんて情報もネットにはあるんです。それを探すのも試すのも楽しくて!」

 目標も明確だ。
「いつかは100kg!」

*写真はイメージです。

 健一さんが本気で筋トレを始めたのは15~16年前。きっかけは体脂肪を減らしたいという思いだった。
「某ロックスターのファンで、彼のように体脂肪率を1桁にしたいと思ったんです(笑)。その頃流行っていた加圧式トレーニングのジムに通い、パーソナルトレーナーに付いて教わりました。1年半くらいで11~12%まで落としましたが、きびしい食事制限も必要だとと言われ、断念しました」
 転職やら何やらが重なり、ジム通いそのものもやめた。

 再びジムに通うようになったのは、2019年の夏。
「筋力が落ちてきた気がして。自宅近くにサウナと大浴場があるジムを見つけたので、これだ!と思い再開しました。」
 2日1回、約10か月間「けっこうハードに」筋トレしたと言う。
「コロナでジムが使えなくなって、やめました。というより、疲れが取れなくて、ちょっとやり過ぎかなと思ったのが、本当の理由です。その後、引越したこともあり、今のジムで無理のないペースでやろうと決めて、またトレーニングするようになりました」

<子どもの頃の話からは想像できない、いまの健一さん>

 ブランク期間はあるものの、トレーニングは本格的。ところが、健一さんは子どもの頃、身体が弱かったと言う。
「1週間に1回くらい風邪をひいていましたし、食も細かったですね。体重を増やしたい、ガッチリした身体になりたいと思い、高校ではラグビー部に入りました。超弱小チームでしたけど、部活で鍛えられ、プロテインも摂ったりして、55kgだった体重は65kgになりました。ラグビーは下手なままでしたけど(笑)」

 この頃から、健一さんはトレーニングやプロテインのことを自分で調べて試していた。

 自分の身体のために自分を鍛えたいと思った健一さん。いま、筋トレを続けていく上で、決めていることがある。
「食事制限をしない。酒絶ちをしない。そう心に決めています。筋トレしてもお酒を飲んだら効果は半減すると言う人もいますが、そんなことは気にしません。お酒はおいしいし、楽しいので、やめたくありません。ボディビルダーのような身体になりたいわけじゃないですし。ストイックになり過ぎると精神的にも不健康になる気がして」

 それでも筋トレに励むのは、こんな瞬間があるからだ。
「重いものを上げた時の達成感。これを味わい続けたいですね」

 ベンチプレスで100kgを上げる快感を求めて、健一さんの筋トレは続く。

著者名:

あるときは、部活の用務員。あるときは、さすらいのインタビュアー。またあるときは、文筆業。器用なことが、玉に瑕。甘いもん大好き。ものづくり萌え。あらら、もう書き切れません…。