くるま部

“旅する”KANGOO DOMINISTYLE!
③材料は御殿場・ファミリーキャビンの端材を!?

カワさん。
「このKANGOO、ドーミーイン同様、
“住む”をテーマに仕上げてこそ!だと考えていまして、
木目調の内装で、まさにドーミーインEXPRESS富士山御殿場のキャビンをイメージさせるような雰囲気に出来ないかと。
ハードルは高いけれど、『大工さんチーム』と呼ばれる我々の経験値なら、KANGOOも何とか、ねじ伏せられると思ったんですよ。ところが…。」

これは後部スペースの完成間近の写真なのですが、写真右側にある、木製のフレーム(右側がカーブしている部品)ひとつとってみても…。

測る、作る、削る、取り付ける、測る、削る…。
膨大な作業を経て、ようやく1個完成。
同じ型をとって、逆側も…

とは、いかないんです。
なぜか右と左で微妙に違う車体の構造。
ヨーロッパ車ならではなのか、それはわかりませんが、
とにかく、すべての箇所の部品を1個づつ作り出していくということが大きな試練のひとつ。

そしてもうひとつの試練。
オーナーがカスタマイズするのに楽しいと言われるKANGOOですが、日本車のワゴンと違い、
また、ドーミーインの居室とも違い、
すべてが“曲線”で構成された部品空間。

木を切って、貼り付けて、ではなく、
車体内部に合わせて、すべて微妙に削っていく作業をしなければ、大きな隙間ができてしまうか、
水平垂直に取り付けできないんです。

『ゼロスペースの格闘』
『左右非対称』
『ミリの3D曲線』

すべての木材をこの要素に合わせて作る、
それがこのKANGOOの最大のハードルなのでした。

こちら、カスタマイズを始めた当初の後部スペース写真。側面のパネルはオリジナルの部品に“木目調シート”を貼ったものでしたが…
最終はこうなりました。壁面すべて新作パーツです。蓋が外れるような部分は、車載ジャッキが収納されていて、オリジナルの形状には一切こだわらず、何が最適解かを追求した結果です。


次に天井の照明。

ドーミーインEXPRESS富士山御殿場のキャビンルームのイメージをKANGOOでも、という想いから天井の照明もカスタマイズ。


こちらは後部ハッチの下部。もともと収納スペースはなかったのですが、「内装パネルを木目に張り替えるなら、小物入れがあったほうがいいですし、ドーミーインなら“便利さ”を追求しなくちゃ、です」とカワさん。


こちらは天井の棚。

こうやって、ドーミーインが作られていきます。


細かい部分も、ドーミーイン仕様に…。お客様の安全のために、角は無くす…。隙間は無くす…。


使い勝手、そして見た目の美しさにもこだわります。

これはキッチンの水道メカ。壁に固定するために、最初は製品付属の金属製フックを取り付けました。

こちらは、今回のメインであるキッチンシステム。


ドーミーインEXPRESS富士山御殿場にあるファミリーキャビンの工事で残った端材を使い、再び光を当て、
地球に優しくもありながら、
何より“ドーミーインになった楽しいKANGOO”、
次号で全貌をご紹介します。

キャビンも、KANGOOと一緒に進化…?


次回のラストへ…

“旅する”KANGOO DOMINISTYLE!
④快適に、シンプルに “住む” KANGOO?




著者名:

DOMINISTYLEの活動を楽しんでいただくために、様々な活動を行っています。サウナビギナーで、最近、ウィスキングに興味津々。