カワさん。
「このKANGOO、ドーミーイン同様、
“住む”をテーマに仕上げてこそ!だと考えていまして、
木目調の内装で、まさにドーミーインEXPRESS富士山御殿場のキャビンをイメージさせるような雰囲気に出来ないかと。
ハードルは高いけれど、『大工さんチーム』と呼ばれる我々の経験値なら、KANGOOも何とか、ねじ伏せられると思ったんですよ。ところが…。」
これは後部スペースの完成間近の写真なのですが、写真右側にある、木製のフレーム(右側がカーブしている部品)ひとつとってみても…。
測る、作る、削る、取り付ける、測る、削る…。
膨大な作業を経て、ようやく1個完成。
同じ型をとって、逆側も…
とは、いかないんです。
なぜか右と左で微妙に違う車体の構造。
ヨーロッパ車ならではなのか、それはわかりませんが、
とにかく、すべての箇所の部品を1個づつ作り出していくということが大きな試練のひとつ。
そしてもうひとつの試練。
オーナーがカスタマイズするのに楽しいと言われるKANGOOですが、日本車のワゴンと違い、
また、ドーミーインの居室とも違い、
すべてが“曲線”で構成された部品空間。
木を切って、貼り付けて、ではなく、
車体内部に合わせて、すべて微妙に削っていく作業をしなければ、大きな隙間ができてしまうか、
水平垂直に取り付けできないんです。
『ゼロスペースの格闘』
『左右非対称』
『ミリの3D曲線』
すべての木材をこの要素に合わせて作る、
それがこのKANGOOの最大のハードルなのでした。
こちら、カスタマイズを始めた当初の後部スペース写真。側面のパネルはオリジナルの部品に“木目調シート”を貼ったものでしたが…
最終はこうなりました。壁面すべて新作パーツです。蓋が外れるような部分は、車載ジャッキが収納されていて、オリジナルの形状には一切こだわらず、何が最適解かを追求した結果です。
『3D曲線』に合わせるために、内部はどこもかしこも寄木細工です。
次に天井の照明。
ドーミーインEXPRESS富士山御殿場のキャビンルームのイメージをKANGOOでも、という想いから天井の照明もカスタマイズ。
寝転んで天井に目を向けた時に眩しくならないよう、間接照明にもこだわります。ヨコさん、照明スイッチのコードを収めるために、壁面の隙間に手を突っ込み、「痛い痛い!」。コジさん、「いける?いける?手を削って細くする?」。ヨコさん、「もっと痛いわ!(笑」。
こちらは後部ハッチの下部。もともと収納スペースはなかったのですが、「内装パネルを木目に張り替えるなら、小物入れがあったほうがいいですし、ドーミーインなら“便利さ”を追求しなくちゃ、です」とカワさん。
ポケットの内部の材質にもこだわり、すべて手作り。ビスを止めた時、ビスの先がポケットに出てくるので、「手が傷つくかもしれないですね」と、ビスの先も切って、削ります。マツさんとカワさんがドーミーインの大浴場の石組をする時、最後、すべてを手で触ってささいな突起も削りとっていく仕事と同じ…。
(ドーミーインの大浴場 石のこだわり④ 〜もっともっと〜)
こちらは天井の棚。
ダンボールで型をとって、合わせて、作って、削って、取り付けて、削って…。ふと見ると、コジさんの足、浮いてました…。微妙にバランスを取る姿勢が必要だったそうです…。「今度は僕の腹筋が痛い…」。「鍛えられて羨ましいわ〜」とヨコさん。「仕返しやな(笑」とコジさん。
こうやって、ドーミーインが作られていきます。
運転席と助手席の間にある、アームレストであるコンソールボックスもこんな形に“削り出し”…。究極の3D曲線ですが、大変なのは表側ではなく、裏側で純正部品と接地する部分もフィットするようにえぐり、削り出しています。上部に鎮座するエアプランツも、居心地良さそう…。
細かい部分も、ドーミーイン仕様に…。お客様の安全のために、角は無くす…。隙間は無くす…。
そして仕上げは、しっかり滑らかにする…。
使い勝手、そして見た目の美しさにもこだわります。
これはキッチンの水道メカ。壁に固定するために、最初は製品付属の金属製フックを取り付けました。
しかし水道メカをセットしたところ、隙間があって、安定しないし、せっかく大工さんチームが作り上げてきた3Dの木目の家具に金属部品が目立つ…。
「美」と「機能」を追求するカワさん。おもむろに仕事してると思ったら、余った木材から自作。
水道メカも、最初は緑でしたが、お化粧しました。
こちらは、今回のメインであるキッチンシステム。
給水タンクから排水タンクまで実装しています。タンクを掛けるフックも、自分たちでベストを探し出して来ます。
工事は京都にあるヤッさんの工房で、何日も、何回にも分けて行われました。美しい自然に囲まれ、花粉が飛び交う中で…。
チームメンバーは、たくさんの助っ人にも支えられながら…。
ドーミーインを作る時と同じ道具を駆使して…。
いくつもの反省を乗り越え…。
ドーミーインEXPRESS富士山御殿場にあるファミリーキャビンの工事で残った端材を使い、再び光を当て、
地球に優しくもありながら、
何より“ドーミーインになった楽しいKANGOO”、
次号で全貌をご紹介します。
ドーミーインEXPRESS富士山御殿場のファミリーキャビン『205』号室。
キャビンも、KANGOOと一緒に進化…?
次回のラストへ…
“旅する”KANGOO DOMINISTYLE!
④快適に、シンプルに “住む” KANGOO?
カワさん。
「このKANGOO、ドーミーイン同様、
“住む”をテーマに仕上げてこそ!だと考えていまして、
木目調の内装で、まさにドーミーインEXPRESS富士山御殿場のキャビンをイメージさせるような雰囲気に出来ないかと。
ハードルは高いけれど、『大工さんチーム』と呼ばれる我々の経験値なら、KANGOOも何とか、ねじ伏せられると思ったんですよ。ところが…。」
測る、作る、削る、取り付ける、測る、削る…。
膨大な作業を経て、ようやく1個完成。
同じ型をとって、逆側も…
とは、いかないんです。
なぜか右と左で微妙に違う車体の構造。
ヨーロッパ車ならではなのか、それはわかりませんが、
とにかく、すべての箇所の部品を1個づつ作り出していくということが大きな試練のひとつ。
そしてもうひとつの試練。
オーナーがカスタマイズするのに楽しいと言われるKANGOOですが、日本車のワゴンと違い、
また、ドーミーインの居室とも違い、
すべてが“曲線”で構成された部品空間。
木を切って、貼り付けて、ではなく、
車体内部に合わせて、すべて微妙に削っていく作業をしなければ、大きな隙間ができてしまうか、
水平垂直に取り付けできないんです。
『ゼロスペースの格闘』
『左右非対称』
『ミリの3D曲線』
すべての木材をこの要素に合わせて作る、
それがこのKANGOOの最大のハードルなのでした。
次に天井の照明。
こちらは後部ハッチの下部。もともと収納スペースはなかったのですが、「内装パネルを木目に張り替えるなら、小物入れがあったほうがいいですし、ドーミーインなら“便利さ”を追求しなくちゃ、です」とカワさん。
(ドーミーインの大浴場 石のこだわり④ 〜もっともっと〜)
こちらは天井の棚。
細かい部分も、ドーミーイン仕様に…。お客様の安全のために、角は無くす…。隙間は無くす…。
使い勝手、そして見た目の美しさにもこだわります。
これはキッチンの水道メカ。壁に固定するために、最初は製品付属の金属製フックを取り付けました。
こちらは、今回のメインであるキッチンシステム。
ドーミーインEXPRESS富士山御殿場にあるファミリーキャビンの工事で残った端材を使い、再び光を当て、
地球に優しくもありながら、
何より“ドーミーインになった楽しいKANGOO”、
次号で全貌をご紹介します。
次回のラストへ…
“旅する”KANGOO DOMINISTYLE!
④快適に、シンプルに “住む” KANGOO?
DOMINISTYLEの活動を楽しんでいただくために、様々な活動を行っています。サウナビギナーで、最近、ウィスキングに興味津々。