日々のできごと

真夏の12時間耐久レースは、
まさにドーミーインの一年分の戦いだった?!〜後編〜

「トビオ、順位を上げてくれ。最後、アゲマツで、燃料ぎりっぎりでゴールする。」

「さぁ、いよいよだよ!」

249周目。
スタートから11時間50分。
黄MiToのゼッケンは「101」。
電光掲示板は二桁表示なので「01」。
現在総合7位、クラス3位。

11時間55分。
FINISHまであと5分。

実はこの時、
燃費の計算に狂いがあり、
残りのガソリンで最終の周回をできるかどうかが、微妙になっていました。

あの記憶が…まさかゴールのタイミングで…




『idlers Games 12Hours Endurance Race Twinring MOTEGI』
ウエットな路面でも、雨が2時間程度であがると想定し、
最初からドライタイヤで走る。
ほかのチームがタイヤ交換する間に、一気にトップを狙う。
序盤の組み立てから始まったこの12時間。

12時間のレースでは、
ほぼずっと、ピットとドライバーが、
無線でやりとりします。
燃費、速度、黄MiToのコンディションを車内から、
コース全体の状況と黄MiToの位置をピットから。
現場(ミクロ)と全体感(マクロ)を常に確認し合うその様は、まさに私達DOMINISTAの仕事を見ているようです。

そんなタカナシ監督の作戦、ズバリ。
トビオ選手がどんどん順位を上げていきます。

ドライバー交替のタイミングでは、
生の声での状況交換がとても重要。
気をつけるべき情報をスタッフにも伝えるトビオ選手。

「僕たちはチームで戦っています。だから誰が速く走った、というのではないんです。
状況に応じて、今どう走っていくか、次のドライバーにどうつないでいくか、
4人いるドライバーが “ ひとりのドライバー ” として12時間走り切るなら、
今、どういう走りをすべきかが、結果を残す走りにつながります。
世の中には速い人はいっぱいいますけど、結果を残すことはまた別なんでしょうね」

スタートから1時間23分。
総合トップからわずか1分16秒差。
クラストップで、総合クラスでは3位にまで食い込みます。

総合クラスは、大排気量のランボルギーニやポルシェなど、
燃費も気にしないパワー全開のマシンがひしめいていて、
ストレートになると、チームStileのクラスとは
子どもと大人の競争くらい差を開けていきます。
そんな中で、
天候が左右する序盤の勝負所を
しっかり抑えたトビオ選手、
チームStileのオーナーであり「直感で速く走る人」と言われるアゲマツ選手、
「理論的で冷静、そしてクレバーな人」でチームに欠かせない二人、ニシザワ選手とオクグチ選手。

この4名が、与えられた自分の役割をしっかり果たし、
監督の計画と指示のもと、ピットクルーがしっかり現場(ドライバー)を支えるチームStile。

……頑張れ、頑張れ、頑張れ……
黄MiToの総合3位というポジションに熱くなる私達DOMINISTAは、
いつしか自分たちの姿を重ね合わせていました…。
黄MiTo号とチームStileは、
まさに
「大型ホテルチェーンの大艦隊」に囲まれた「Dormy inn」だったのです。

18時すぎ。
あと2時間。
無事で周ってほしい…。

このとき、西陽を受けるタカナシ監督の脳裏には、
何年か前のあの出来事が…。

燃費と周回速度を綿密に計算したつもりが、
ピットロードに入ったその瞬間にガス欠、そしてエンスト。
自分達のピットまで、数百メートルある中で、
なんとか押して戻ってくることができた、あの記憶…。

「今回はそうならないように攻める。
でも、そうなるぐらいに攻める。
それが、アイドラーズ12時間です」





19時55分。
あと3周の燃料はあるか…。
「アゲマツ!後ろとはギリギリ差がある!最高速度を抑えて、
チェッカーだけは受けてくれ!」





速く走ればいいってものじゃない。
勝つ作戦を練り上げ、その作戦を実行・調整し、ミスを最小限に抑え、万全の準備でトラブルに対応す
る。
そして、勝つための計画を実行できた者だけが勝者になる。

全員で情報を共有して、共に戦う。

他者を蹴落とすのではなく、自分を高め、全体感を理解して真摯に対応する。

私たちDOMINISTAも、ひとつのチーム。
ホテルをマシンに例えるとするならば、
今回の耐久レースで学んだことはあまりも多すぎます。

『idlers Games 12Hours Endurance Race Twinring MOTEGI』は12時間、
私達のフィスカルイヤー(決算期)も12ヶ月。

計画を綿密に立ててスタートするものの、思わぬトラブルや情勢の急変がつきもの。

レースでは毎秒・毎分に、
我々ドーミーインの事業では
日々・毎月、それは突然発生します。

その限られた時間の中で、
過去の経験から来るノウハウと
一瞬のアイディアの閃き、
偶然がもたらす天運の後押し、
そして何より「必ずやり遂げる」という、
執念にも似た気迫で乗り切っていく…

……この『idlers Games 12Hours Endurance Race Twinring MOTEGI』の12時間の中には、まさに、ドーミーインの1年分の戦いが凝縮されていたのでした。






『idlers Games 12Hours Endurance Race Twinring MOTEGI』

<最終結果>
チームStile『黄MiTo』
総合8位
クラス3位

ピットイン15回
給油14回

254周 完走

アゲマツさん、タカナシ監督、チームStileの皆さま、無事完走と入賞、おめでとうございます。
間近で観戦させていただき、心から御礼申し上げます。
素晴らしいチャンスをありがとうございました。

チームStileの皆さま!
益々のご活躍とご発展を!!

DOMINISTA一同より



真夏の12時間耐久レースは、まさにドーミーインの一年分の戦いだった?!〜前編〜

著者名:

DOMINISTYLEの活動を楽しんでいただくために、様々な活動を行っています。サウナビギナーで、最近、ウィスキングに興味津々。