くるま部

「私」はABARTHで
シャトルバスで、
ちょっとインストラクター

先日袖ヶ浦フォレストレースウェイにて行われた THREEHUNDRED meeting SODEGAURA 。
その人気コンテンツの一つに「サーキットサファリ」がある。

「私」は、今回もシャトルバス運転手を命じられて走る事になった。
仲間達を乗せてイベント会場に向かう。

4:00

外はまだ真っ暗だ。

イルミネーションの灯らないレインボーブリッジを渡り、普段では考えられないほど交通量の少ない東京湾アクアラインをくぐり一路袖ヶ浦フォレストレースウェイへ。

5:10

到着。東の空が白んできた。

仲間達とシャトルバスに積んだ資材を降ろす。
そして休む間もなく「私」は、レースの準備に取り掛かる。
そう、このイベントのエキシビションレースにもエントリーしているのだ。

9:40

レースクラスのプラクティス(練習走行)スタート。
「私」も、自分の「ABARTH」にてコースイン。
今日のコース、クルマ、そして、自分のコンディションを確かめながら周回を重ねる。

タイムは1分19秒前半、悪くはない。良くもないが…

11:40

レースクラスの予選だが「私」は、20分後にはサーキットサファリのバスを運転しなければならない。

時間短縮の為、「1周で決める」タイムアタックに挑戦する。

アウトラップから速めのペースでタイヤとブレーキを温めながら最終コーナーを抜けて計測スタート。
前半セクションを良いペースで駆け抜け左の緩い第5コーナーに進入した直後、リアタイヤがスライドし出す。
タイヤを温めきれなかったようだ。
カウンターステアで姿勢を整えるがコンマ3秒くらいのタイムロス。

さらに最終手前のヘアピン第9コーナー出口でアクセルを開けるタイミングが早すぎて痛恨のアンダーステア。

こうして1周のみのアタックはベストタイムの約0.5秒もダウン、

1秒に数台は並んでしまうレースの予選、残念ながら7位で終了した。

ポールポジションまで遠いが…
そこはレース、
駆け引きの勝負に賭けるとして…

さあ!
切り替えて「サーキットサファリ」だ!

12:00

お客様をお迎えし、いよいよシャトルバス「ドーミーいんこ号」が発進!

今回、バスに乗る事が出来るのは、イベント受付時の配布物にチケットが入っていたラッキーな方だけだ。

当然、普段サーキットとは縁のないお子様や女性も多い。 楽しんで頂こうと気合いが入る。

「ピットアウト時は左のホワイトラインをカットしないように2コーナーまでインベタで」
「3~4コーナーは緩い右からきつい右へと続く下りの複合コーナー、旋回中のブレーキングが難しい」

生まれて初めてサーキットを中から見るというお客様に、わかりやすい説明を心がけながら30~50km/hでゆっくりと走行していると…

後ろからTHREEHUNDREDのデモカー達がレーシングスピードでブッ飛んで来た。
コース中央を走行するバスを左右から追い越していく様子は、まさに「猛獣」、いやABARTHだけに「蠍」か。

「おぉ~、はえ~」と声を漏らすお客様。
中には、
並走して手を振りながら抜いていくデモカーも。

それに笑顔で手を振り返すお客様。

なごむ。

袖ヶ浦フォレストレースウェイは1周2,436m、高低差12m、最大斜度は4.2%ある。

「ここってこんなに上り坂なのか!」
「うお!高い!」

お客様も楽しみながら実感してくださっているようだ。
ここでコース攻略の真似事もしてみる。

「このコーナーはここら辺からブレーキングを開始してここからターンインを開始」
「ここは回り込んでいるのでインベタのまま我慢して我慢して次のコーナーに備えてアウトまで出ない」

ピットに到着して下車する際の笑顔を浮かべた「ありがとうございました」がうれしい。

さあ次はエキシビションレース決勝。
またまた切り替えなくては。

15:40

決勝。1時間くらい前から雨がポツポツ振りだしグリッドに並ぶ頃には路面は完全にウェットになっていた。

4列目アウト側の7番グリッドに車を付けシグナルが灯るのを待つ。
一番緊張する時間だ。

全車グリッドに付いたことが確認されレッドシグナルが点灯した後ブラックアウト。
レーススタート!

目の前の車が車速を乗せられない間に外側からパス、
1コーナーの突っ込み争いは危険と、大外を回っている間に1台にパスされポジション変わらず。
だがフロントタイヤのグリップが怪しくなって来た。

後続の1台の猛攻を防ぎ切れず、
最終的には予選順位から一つ落として8位でフィニッシュ。

それでも「小さなドラマ」の積み重ねを存分に堪能出来たエキシビションレースだった。

良しとしよう。

16:30

最後のプログラムであるパレードラン。
参加者全員が自分の車でサーキットをパレードできる人気企画だ。

最後までいたのは150台くらいだろうか?サーキットを3周パレードするのだが先頭がホームストレートに戻ってくる頃に最後尾がピットから出ていく。

コース1周をアバルトが埋め尽くす光景は壮観であろう。(ドライバーは見れない)

ホームストレートに全車両を並べて記念撮影を終えるとイベントも終了である。

コースから帰路につく参加車両の1台1台、全てのお客様をデュークス山口代表がお見送りする。

特製の「BOOK」を手渡ししながら。

そんな人柄に惚れるのであろう参加者は多く、それがクチコミとなって、また新しい仲間が集まっていく、それがこのイベントの特徴のひとつだ。 

こうして THREEHUNDRED meeting SODEGAURA は終了した。

サーキットサファリのレポートのはずが、レース参戦日記になっているのも「私」、「ぽっけいんこ」たる由縁、ちなみに「ぽっけいんこ」と呼ばれるのは何故なのか、

それについては…

これも、またの機会にという事で、
今回もお許し頂きたい。

著者名:

クルマ大好き!バイク大好き!乗り物大好きな車両担当です。サーキットイベントでは仕事そっちのけでコースを走ってます(笑)